外国人旅行者がバリで亡くなった場合、家族は遺体を本国へ搬送するか、バリで火葬して遺骨を持ち帰るかを選べます。どちらの場合も医師の死亡証明書、病院外で亡くなった場合は警察の調書、そして空港の保健検疫官が出す搬出許可書が必要で、費用はすべて家族または海外旅行保険の負担です。インドネシアの法令とオーストラリア・日本の領事情報をもとにまとめ、2026年10月28日に確認しました。
まず誰に連絡するか
病院で亡くなった場合は病院の医師が死亡証明書を発行します。ヴィラ、ホテル、ビーチ、路上などで亡くなった場合は警察(110)または緊急番号112へ。警察が現場を確認し、遺体は通常デンパサールのRSUP Prof. Ngoerahなどの指定病院へ移送されます。そのうえで本人の国の領事館と保険会社の24時間緊急窓口に連絡します。
- 日本人の場合:在デンパサール日本国総領事館へ連絡します。同館の資料では、死亡届は3か月以内に、死亡証明書の原本と日本語訳を添えて提出するとされています。
- オーストラリア人の場合:Smartravellerの「What happens if someone dies overseas」(2026年8月18日更新)は、オーストラリア人の死亡を最寄りの大使館・領事館(バリでは在デンパサール豪州総領事館)か、領事緊急センター +61 2 6261 3305 に報告するよう求めています。氏名、生年月日、旅券番号、家族の連絡先、保険情報を用意してください。
- その他の国:ジャカルタの大使館かバリの名誉領事へ。領事館はインドネシア当局の判断を覆せませんが、書類や家族への連絡を手伝います。
警察は司法解剖を求めることがあるか
あります。Smartravellerは、死亡の扱いは現地当局が決め、死亡証明書の発行前に捜査や解剖が行われる場合があると明記しています。同行者は事情聴取を受け、捜査中は出国できないこともあります。病院での自然死であれば手続きはずっと早く進むのが一般的です。
遺体搬送に必要な書類
根拠は保健検疫に関する2018年法律第6号第45条です。航空機で運ぶ遺体や遺骨は死因に関する書類が確認され、保健検疫官が空港からの搬出を認める書面を出します。保健検疫は現在2023年法律第17号(保健法)でも規定され、2018年第6号の一部は廃止されているため、細かな運用は保健省のサービス基準に従います。バリではングラ・ライ空港の保健検疫所(BBKK Denpasar)が担当です。
保健省の遺体搬送許可の基準(公開例:BBKKマカッサル、2024年)では次の書類が求められます。
- 死因が感染症ではないことを記した医師の死亡証明書
- 病院または医療従事者によるエンバーミング(防腐処置)証明
- 故人の身分証明書の写し(外国人は旅券)
- 遺骨の場合は火葬場の証明書
葬儀社や搬送業者は通常、死亡登録、警察調書(ある場合)、領事館の書簡、航空貨物の手配も行います。たとえば在インドネシア日本国大使館は、遺骨が日本人のものであることを示す領事レターを出国用に発行しています。受け入れ国にも独自の規則があり、Smartravellerはオーストラリアの遺体・遺骨の検疫要件が厳しいと注意しています。
どのくらい時間がかかるか
Smartravellerによると、オーストラリアへの遺体搬送には数週間かかることがあり、解剖や死因調査があればさらに延びます。バリについて公式な目安は公表されていないため、初日に葬儀社から書面で見積もり日程をもらいましょう。
バリで火葬してもよいか
可能で、棺を送るより簡単なため選ぶ家族も多くいます。ただし外国人の火葬にも警察と領事館の書類が必要です。ANTARA(2025年9月2日)は、RSUP Prof. Ngoerahが引き取り手のない遺体25体(うち外国人5人:ロシア2人、ウクライナ2人、オーストラリア1人)をバドゥン県のDharma Kerthi Dalem Kerobokan火葬場で火葬したと報じました。各遺体に警察、社会局、関係領事館の許可書が必要で、2021年から安置されていた遺体もありました。家族が病院に早く応じないと、手続きが何年も止まりうるということです。
Smartravellerは、現地の規則が故人の遺言や宗教と合わない場合があり、急いで決断を迫られることもあると述べています。
費用は誰が払うか
家族です。Smartravellerによれば、死亡を補償する保険がなければ、葬儀社費用や遺体の引き取り費用を含むすべてを家族が負担します。死亡補償付きの旅行保険なら搬送または現地葬儀の費用を払い、葬儀社リストも提供するのが一般的です。公式な料金表はどの政府も出していないので、書面の見積もりを比較してください。補償内容はバリ旅行保険で確認すべき点で、まだ治療中ならバリからオーストラリアへの医療搬送費用も参考に。病院と緊急番号はバリの緊急医療ガイド、そのほかの規則はバリのルール一覧にまとめています。
よくある質問
家族はバリへ行かなければならないか
必須ではありません。Smartravellerは、家族は希望しない限り渡航不要で、領事館や保険会社が現地当局との調整を手伝えるとしています。
同行者は先に帰国できるか
捜査次第です。警察がまだ供述を必要としている場合、終わるまでインドネシアに留まるよう求められることがあります。
遺骨は機内に持ち込めるか
航空会社によって規定が違います。死亡証明書、火葬証明書、保健検疫の許可書を持ち、搭乗前に航空会社へ確認してください。
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