バリに持ち込める現金に上限はありません。あるのは申告義務です。1億ルピア以上の現金、またはそれに相当する外貨(当日のレートによりますが、およそ6,000米ドル)は、インドネシア入国時と出国時の両方で税関に申告しなければなりません。根拠は財務大臣規則(PMK)157/PMK.04/2017とその改正PMK 100/PMK.04/2018で、2016年政令第99号の施行規則です。2026年9月に財務省法令データベースのPMK原文とインドネシア銀行規則で確認しました。
1億ルピアの基準は酒・たばこの免税枠の記事でも簡単に触れています。ここでは手順ごとに整理し、あまり語られない2つの例外も説明します。
出発前に
- ドルだけでなく、すべてのお金を数える。対象はルピアの紙幣・硬貨、外貨の紙幣・硬貨、さらに小切手、トラベラーズチェック、振替小切手(bilyet giro)、約束手形、預金証書などの「その他の支払手段」です。デビットカード、クレジットカード、電子マネー残高は含みません。
- 通貨をすべて合計する。3,000米ドルと2,000シンガポールドル、前回の旅行の残りのルピアを足すと、一つひとつは少なく見えても1億ルピアを超えることがあります。
- 申告逃れのために同行者へお金を分けない。この規則は「疑わしい兆候」も定めており、現金持ち運びの報告はインドネシアの金融情報機関PPATKに送られます。多額の現金を持つこと自体は違法ではなく、隠すことが問題です。
- 資金の出どころと使い道を説明できるようにしておく。現金持ち運び様式では、身元、旅行目的、持ち運びの目的、資金源、自分のお金でない場合は実質的な所有者を尋ねられます。
申告の記入時
- 2025年10月1日から、税関のe-CDは入国・税関・保健をまとめた到着カードAll Indonesiaの一部になりました。到着の3日前から記入でき、手順はAll Indonesia到着カードの書き方にあります。
- 税関の項目で、1億ルピア以上の現金についての質問に「はい」と答えます。
- ングラライ空港に着いたら、グリーンレーンではなく税関職員のところへ行きます。現金持ち運び様式の記入を求められ、金額を数え直されることもあります。
- 正しく申告すればそれで終わりです。職員が承認し、お金はそのままあなたのもので、税金も関税もかかりません。
申告しなかった、または金額を間違えた場合
刑事罰ではなく行政処分ですが、高くつきます。
- まったく申告しない:持ち込んだ全額の10%の罰金、上限3億ルピア。例えば2億ルピア相当を無申告なら罰金2,000万ルピアです。
- 申告したが実際より少ない:差額の10%の罰金、上限3億ルピア。
- 罰金を払って初めて、現金の持ち込み・持ち出しが認められます。
あまり知られていない2つの例外
- 10億ルピア相当以上の外貨紙幣:個人の持ち運びは禁止です。インドネシア銀行の承認を得た認可法人、つまり銀行と両替商だけが運べます(インドネシア銀行規則19/7/PBI/2017、改正20/2/PBI/2018)。違反すると追加で10%、上限3億ルピアの罰金です。
- 1億ルピア以上のルピアを国外へ持ち出す:申告に加えて、出発前にインドネシア銀行の許可が必要です(規則4/8/PBI/2002、PMK 100/2018第7条が参照)。旅行目的を示す書類を持ってインドネシア銀行の事務所で手続きします。
バリを出るとき
- 1億ルピアの申告義務は出国時も同じです。規則上、出国審査でスタンプを押される前に申告する必要があるので、出国審査の列に並ぶ前に出発エリアの税関職員を探してください。
- 多額のルピアが残ったら、中央銀行の許可を取るより認可両替所で両替するほうがずっと簡単です。
- 行き先の国にも独自のルールがあります。例えばオーストラリアでは1万豪ドル以上で申告が必要です。
そもそもそんなに現金が必要?
ほとんど必要ありません。観光エリアにはどこにでもATMがあり、カードやQRIS決済も広く使え、インドネシア国内の取引はルピアで行うことが義務です。ホテルやヴィラの支払いをドルの札束で済ませるのは、むしろルピア使用義務に反します。詳しくはバリでドルや暗号資産で払える?をご覧ください。
結婚式の儀式や改装費の支払いなどで、どうしても多額の現金を持つ必要があるなら、自国の銀行での引き出し明細を保管しておきましょう。税関カウンターで「このお金はどこから?」と聞かれたとき、いちばん早く答えになる書類です。
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