できません。インドネシア全土と同じく、バリ島でもすべての支払いはルピアで行う義務があり、暗号資産は法定の支払手段ではありません。根拠は通貨に関する2011年法律第7号、インドネシア銀行(BI)の規則、2023年バリ州知事通達第4号です。詳しくは以下のとおり(2026年9月確認)。
米ドルについて法律は何と?
法律7/2011の第21条は、インドネシア国内での支払い目的の取引、金銭による債務の決済、その他の金融取引にルピアを義務づけています。例外は狭く、一部の国家予算取引、海外との贈与、国際貿易、銀行の外貨預金、国際融資だけです。夕食代、バイクのレンタル、日帰りツアーは含まれません。
第23条は、偽札の疑いがある場合を除きルピアでの支払いを拒むことも禁じています。ドルしか受け取らない店のほうが違反しているのです。
現在の罰則は?
第33条の原文は最長1年の拘留と最高2億ルピアの罰金でした。2026年1月2日からは刑罰調整に関する2026年法律第1号により拘留が廃止され、新刑法のカテゴリーIII、つまり最高5,000万ルピアの罰金に置き換えられました。条文は「すべての者」が対象ですが、これまでの取り締まりは主に事業者向けです。
BIは規則PBI第17/3/PBI/2015号で価格表示も定めています。国内の事業者は価格をルピアのみで表示しなければならず、ルピアと外貨の二重表示は禁止。違反には行政処分があります。
ビットコインなどの暗号資産は?
認可業者を通じて暗号資産を保有・売買することはインドネシアで合法で、2025年1月から金融サービス庁(OJK)が監督しています。禁止されているのは、商品やサービスの支払いに使うことです。
バリ島は二度注目を浴びました。2018年1月、BIはホテル、レンタカー・バイク、カフェ、ツアーなどビットコインを受け付ける44事業者を島内で確認し、大半は訪問後にやめたと答えました。2023年5月末には、ワヤン・コステル州知事が、暗号資産で支払う外国人観光客に対し、バリ州警察や地方法務人権局と連携して行政処分、店舗閉鎖、国外退去、刑事手続きで臨むと発表しました。
実際にそれで国外退去になった観光客はいるのでしょうか。州政府は当時、2023年1〜5月に129人の外国人を国外退去にしたと発表しましたが、理由はさまざまです。2026年9月時点で、暗号資産での支払いだけを理由に観光客が国外退去になったと明記した入管の公式発表は見つかりませんでした。警告は本物ですが、公表された事例はまだありません。
知事通達は観光客に何を求める?
2023年通達第4号(2023年5月31日施行)は外国人観光客の義務12項目と禁止8項目を定めています。お金に関するものは3つ:両替は認可両替所(許可番号とBIのQRロゴがある銀行・非銀行)でのみ行う、QRISで支払う、ルピアで取引する。両替所の選び方やATMの使い方はバリ島の両替・支払いガイドにまとめています。
自国の決済アプリは使える?
自国が国際QRISに接続していれば使えます。2026年9月27日、BIのフィリアニンシ・ヘンダルタ副総裁は6カ国を挙げました。シンガポール、タイ、マレーシア、日本(2025年8月からJPQR Globalで接続)、韓国(2026年4月1日に正式接続)、中国です。外国人観光客によるインバウンド取引は1,780万件、6.2兆ルピアに達しています。香港と東ティモールは覚書に署名済み、インドは協議中、サウジアラビアは次の予定です。
使い方:レジのQRISコードを自国の銀行アプリや電子マネーアプリで読み取ります。請求はルピアのままで、アプリが自国通貨に換算します。対象国でもすべてのアプリが対応しているわけではないので、事前にインドネシアのQRIS対応状況とレート、手数料を確認してください。
ドル表示を見ても普通なのはどんなとき?
- 海外の予約アプリ:グローバルな予約サイトでUSD表示されるヴィラやホテルの料金は、たいていアカウント通貨での表示換算です。大事なのは決済ページの最終請求通貨です。
- ヴィラ仲介業者の見積もり:外国人向けにUSDで見積もる業者はまだ多いですが、PBI 17/3/PBI/2015では価格はルピア表示が原則。ドル金額は目安と考え、ルピアの請求書をもらってルピアで払いましょう。
- 両替所のレートボード:USDのレート表示は本業で、両替は支払いではありません。
要注意のサイン:ヴィラのホストやツアー業者が米ドル現金、USDT、海外口座への送金を求めてくる場合。規則違反であるうえ、トラブルや詐欺のときに有効な取引記録が残りません。店が使う「1ドル=いくら」のレートも、両替所より不利なことがよくあります。
結局、何を用意すればいい?
ワルン、駐車場、寺院への寄付用にルピア現金を適量、ホテルや大きなレストランにはデビットカードかクレジットカード、アプリが対応していればQRIS。15万ルピアの外国人観光税もルピアで支払います。ドルや暗号資産を求められたら、丁寧に断って別の店へ。
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